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漢字・漢字語彙の学習方法

text: ベリディクロヴァニギナ

日本語の漢字の勉強は難しいですね。特に、母語に漢字を持たない非漢字圏日本語学習者にとっては、覚え方や勉強方法が分からず、極めて難しいと思います。日本語の漢字は、いくら覚えても忘れてしまったり、覚えたのに実際に書いたり読んだりするとき思い出せなかったり、話すときにうまく活用できなかったりしませんか。私も非漢字圏日本語学習者なので、日本語の漢字学習の難しさがよく分かります。

日本語の漢字・漢字語彙の数があまりにもたくさんあるので、漢字を教科書に載っている順番で一文字、一文字覚えるのは大変でしょう。漢字一文字だけをたくさん覚えるのもいいと思いますが、その漢字が含まれている漢字語彙をたくさん覚えたほうが日本語の語彙が豊かになると思いませんか。

例えば、「数」は、訓読みは「かず」「かぞえる」で、音読みは「すう」「す」だと覚えるよりは、単数、偶数、数学、算数、数値という語彙として覚えるのはどうでしょうか。漢字語彙の中でも「自分にとって重要な漢字語彙」を順番に覚えていくのが効果的だと言われています。

このコラムを通して、私が考える使いやすくて効果的な3つの漢字語彙の学習方法を、皆さんにご紹介したいと思います。

読解テキストを読んで、漢字語彙を覚える方法

私は、読解テキストを読んで、その中に知らない漢字語彙があったら、それをノートに書いて覚えるようにしています。その漢字語彙の意味は、テキストの文脈で推測したり、意味を推測できなかったら、辞書で調べてみたりしています。

漢字語彙のカードを作って、空いている時間に繰り返して見る方法

覚えた漢字語彙を忘れてしまわないように、その漢字語彙のカードを作って、いつも手に持ったり、カバンの出しやすいポケットに入れておいたりして、バスに乗ったときや、手が空いているときに繰り返して見るようにしています。

覚えた漢字語彙を使って、文を書くノートを作って練習する

一日に覚えた漢字語彙について書く練習をするために、その漢字語彙を使って文章を書いています。漢字語彙の書き方を忘れてしまったとき、カードや、ノートでもう一度見て、書いています。文章を書くとき、その漢字語彙の意味と書き方を思い出して書くのでいい練習になると思います。

覚えた漢字・漢字語彙を忘れてしまわないようにするために、その漢字・漢字語彙に繰り返し触れるようにするのが大切ではないかと思います。例えば、スマートフォンの言語環境を日本語に設定するとか、日常生活に必要な情報をインターネットで調べるときに、母語ではなくて、日本語で読む方法もあります。

または、漢字語彙のアプリをスマートフォンにダウンロードして、空いている時間に、アプリで漢字・漢字語彙の書く練習、読む練習をして覚える方法もあります。

皆さん、自分にとって使いやすい方法で、楽しく漢字語彙を覚えていきましょう。

ベリディクロヴァニギナ

ウズベキスタン出身。大阪大学言語文化研究科日本語日本文化専攻博士前期課程2年生。日本語の読解テキストで漢字学習するのが好きです。