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歌を歌いながら日本語を身につけよう(2)— 歌で日本語を勉強する方法 —

text: 李眞善

歌を歌いながら日本語を身につけよう(1)では、どんな歌から日本語を学ぶかについて話ました。それでは皆さん、どんな歌にするかは決めましたか?

ここでは、皆さんが選んだ歌を通して日本語を勉強する方法について説明します。「この歌を必ず日本語で歌いたい!」という目標意識を持ちながら取り組んでください。

手順

  1. 歌詞をプリントアウト、もしくは、ノートに書き写しましょう。
  2. 一読してください。
  3. 読めなかった漢字にはフリガナを付けましょう。
  4. 歌詞を見ながら何回か歌ってみてください

少しリズムとメロディーが分かってきましたか? 完璧に歌えなくても大丈夫ですよ。

  1. 知らない単語には下線やハイライトを引き、その下に母語で意味を書いておいてください。(単語帳を作るのもいいと思います。)
  2. 歌詞の意味を一行(一文章)ずつ考えてみましょう。
  3. 歌の全体的なストーリーの流れ、そして内容を把握しましょう。

どんな感情、どんなストーリーの歌なのか、わかりましたか?それでは、また歌ってみましょう。今回は、一行ずついきたいと思います。

  1. 歌を一行聞いて、それをシャドーイング(Shadowing)してください。(意味も考えながらしてください。)
  2. 今度は節ごとにしてみましょう。
  3. 歌詞と訳(意味)を見ながら歌全体を何度か歌ってください。

どうですか?少し頭に入ってきていませんか?覚えようとしなかったのに、ある程度覚えられているのではないでしょうか。 

歌詞と意味を書いたこの一枚の紙は、全部覚えられるまでにいつも持っていてください。車や電車の中など、移動する時や隙間時間に練習できます。

応用

ディクテーション

覚えてきたら、歌詞を見ずに、歌だけを聞いてディクテーションをしましょう。 最初はひらがなだけでも良いのですが、自信がついてきたら漢字も入れて書いてみましょう。

日本語の歌を母語で歌う

歌詞を見ずに歌えられるようになったら、その歌詞を自分の母語に訳して歌ってみましょう。直訳が良いと思います。

もちろん、日本語と母語の語彙が同じ意味を持っていても、音節の長さは違うと思います。でも、それは皆さんの音楽的なセンスに任せます!(少しリズムやメロディーを変えても良いです。)

大切な人に歌をプレゼントする

歌ってあげたい人に、日本語で歌を歌ってあげましょう。特別なプレゼントになると思います。

李眞善

大阪大学言語文化研究科修士課程1年。色んな言語を学ぶことが大好きです。言語からはその言語を使う人々の文化やアイデンティティーが感じられるからです。

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